健康診断って必要?どんなことをするの?
あなたのワンちゃんネコちゃんは健康診断を受けたことがありますか?
動物には人とは決定的に違うところがあります。体調不良を隠すのが上手であるワンちゃんネコちゃんは自分の体調の変化を話すことができないため、ほんの数日調子が悪いとご家族が診察に連れていらっしゃって検査してみると、実はかなり病気が進行している状態だった、という事も少なくありません。
また、1年間で、私たち人間の何倍も歳をとっていくワンちゃんネコちゃんへ定期的に健康診断を受けさせてみませんか?
健康診断を受けた方がいいことは分かるけど、どんな検査をするの…?という疑問にお答えすべく、今回は健康診断【ドッグドック】の検査にはどんなものがあるのかをお話しますね🩺
◾️身体検査🐕
最も基本的な検査ですが、その子をみて(視診)、触ること(触診)で多くの情報を得ることができます。例えば体重を測る、口の中の歯や歯肉をチェックする、眼や耳、皮膚、四肢の状態などに気になる点はないか、などを見ていきます。また、聴診器で心臓や肺に雑音がないか(聴診)、お腹を触って(触診)異常がないか診ていくことも重要なチェックポイントです。
◾️血液検査💉
春のドッグドックでは、フィラリア抗原検査の他に内臓機能19項目が一緒に調べられます‼️
肝臓や腎臓の数値など内臓の機能状態を調べることが出来ます。
ここで何か異常が見つかった場合は、次に説明するレントゲン検査や超音波検査なども組み合わせてどこにどのような異常があるのか、詳しく探っていくことになります。
また、今年から設置されたオプション シニアコースでは、甲状腺ホルモン測定や糖尿病マーカーなどシニア期に多い病気も一緒に調べられます💡
◾️レントゲン検査🩻
オプションでレントゲン検査も行えます。
健康診断のときに撮影するのは通常、胸(胸部)とお腹(腹部)の部分です。
胸部レントゲンでは首から背中にかけての骨・肋骨や、心臓などの胸の中にある臓器の異常がないかを知ることができます。腹部のレントゲンでは、同じく骨の様子やお腹の中にある臓器を調べます。レントゲン検査では、本来なら写ってこないはずのものが写っている、逆に写るはずのものが写っていない、正常と比べて臓器の大きさや形、場所が違う、などといったことが分かります。
以上が健康診断のときに行う、主な検査項目です。
若い年齢なのか高齢なのか、気になる症状がないかなど、必要に応じてこの項目から減らしたり、増やしたりして検査を行います。
健康診断『ドッグドック』の結果は、獣医師が身体検査や血液検査の結果をもとに次回の検査時期や追加検査の有無などコメントを書いてご郵送します💁♀️
◾️健康診断をうける頻度は?
若いうちは年に1回程度、シニア期になってからは年2回、健康診断をうけることをおすすめします。また、健康診断は人と同じように絶食をオススメしてます。
◾️もうひとつ健康診断の大切なポイント💡
もうひとつ健康診断の大切なポイントは、その子の健康な時の検査結果を知っておくということです。ワンちゃんネコちゃんにも個体差はあるので、私たちは“その子の健康な時の値”をできれば知っておきたいです。
例えば調子を崩して検査をしたワンちゃんで、肝臓の数値が基準値より少し高かったとします。もし過去に何度か健康診断を受けており、その時も肝臓の数値が少し高かった場合、元々肝臓の数値が少し高いワンちゃんだったな、今回の体調不良と肝臓の数値は必ずしも関連していないかもしれない、と系統立てて考えることができます。
このように1回だけの数値を見るよりも、以前との比較をすることで色々な情報を得ることができるのです。
健康診断には病気を発見するという意義だけでなく、ワンちゃんネコちゃんが健康であることの確認をする、そしてその健康の時の状態を把握しておく、という大事な意義もあります。あなたのワンちゃんネコちゃんが元気で長生きできるよう、私たちもお手伝いしていきますね。気になることがあれば、お気軽にご相談ください🏥
他にも様々な検査項目があるますので、詳しくはこちらもご覧ください🐶
参考文献:ペットクリニックハレルヤ 平川 篤先生