初めてペットを飼う方へ
GUIDE
子犬のしつけ個別相談(新習志野どうぶつ病院にて開催)
しつけとは、わんちゃんが人間社会で適応するための規則を教えることです。しかし、しつけについて不安を感じる飼い主様は少なくありません。
そのため当院では、子犬のしつけに関する個別相談を新習志野どうぶつ病院にて開催しております。基本的なしつけ方法から、トイレトレーニング、ブラッシングなどを経験豊富な看護師がアドバイスいたします。
子犬期のしつけは、わんちゃんが一生を通じて人間と良好な関係を築くための土台です。しつけに悩んでいる飼い主様、興味をお持ちの方は、ぜひこの機会に個別相談をご利用ください。
実施日:基本的に火曜日、土曜日、日曜日(時間につきましてはご相談に応じて調整が可能です)
費用:1650円(税込)からとなっています
ご予約:電話のみで承っております。お電話番号は(047-408-1133)となります
担当:看護師 城戸
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「子犬」を新しく迎え入れたら
まずは環境の変化に慣れてもらう
新しく家に来た子犬は、無邪気そうに見えても、実際は戸惑いやストレスを感じているものです。
そんな時に構いすぎてしまうと、ストレスから体調を崩してしまうケースも考えられます。子犬を新しい家庭に迎え入れる際、環境の変化に慣れるまでには時間がかかります。子犬から近寄ってきてはじめて、優しく撫でるなどをして安心感を与えてください。
そして、お迎えから1週間を目安に、健康診断を受けることをおすすめします。
お迎えしたばかりは、環境の変化により体調を崩しやすい時期にもなります。最初の健診までに下記の注意点を参考に様子を見てあげてください。もし異変があれば、速やかにご相談ください。
- 皮膚や耳を掻いていないか
- 食欲はあるか、ぐったりしていないか
- 問題なく排泄できているか
- 嘔吐症状はないか
子犬を上手に育てるコツ
ごはん
子犬の消化器官はデリケートなため、急激な食事の変更は避けましょう。
食事が急に変わるとお腹を壊したり、食べなくなることがあります。最初の数日間は、ペットショップやブリーダーが与えていたフードと同じものを与えるのが最善です。
新しいフードに変更する場合は、今までのフードと混ぜながら、1週間くらいかけてゆっくりと少しずつ慣らしていきましょう。
クレート
クレートとは扉のついた箱型のハウスです。子犬のお家としての役割を果たします。
わんちゃんは狭い空間で落ち着く習性があり、クレートに慣れさせる練習をしておくと、わんちゃんは場所を問わずリラックスできて快適に過ごすことが出来るようになります。
日常的に短時間キャリーに入る練習をしておくと、通院や旅行、災害時の避難も迅速に行えます。
お散歩
首輪やハーネス、リードに慣れよう
お散歩デビュー前には、首輪やハーネスの装着に慣れさせておきましょう。嫌がらないペースで、室内で少しずつ練習を重ねてあげることが大切です。そして、慣れてきたらリードをつけてあげて、まずは家の中のを歩いてみるといいでしょう。
いよいよお散歩デビュー! ワクチン接種の2週間後を目安に
子犬の散歩デビューの目安は、すべてのワクチンプログラムが完了してから2週間後です。
生まれた時に母親からもらった免疫は、時間が経つと少しずつ減っていきます。ワクチン接種が完了する前は、いろいろな病気にかかりやすい時期でもありますので、十分に注意してください。
子犬は、この時期のお散歩デビューによって、新しいことや知らないことなどに柔軟に慣れていきます。
動物病院での診察
主な診察、予防接種などについて、それぞれの月齢の特徴に沿ってご紹介します。
生後2ヶ月齢
お迎えしてから、おおよそ1週間を目途にご来院ください。
最初の健康診断では、身体検査、糞便検査を行ない、混合ワクチン接種、フィラリアやノミ・マダニ予防などのご説明を行います。
ワクチン接種をご希望される方は、もしもの副反応に備えて午前中の診察をお勧めします。
ペットショップやブリーダーで、すでに1回目のワクチンを接種済みの子は、接種後1ヶ月後を目安に追加接種を行っていきます。
糞便検査では、寄生虫などのチェックを行ないます。できるだけ時間が経っていない新鮮な便を袋等に入れてご持参ください。
この時期は子犬にとっての「社会化期」です。いろいろなものや音に慣れていったり、体を触られることや、コミュニケーションを取っていくことが必要です。
キャリーやクレートに入るトレーニングもしておきましょう。
〜子犬の混合ワクチン接種について〜
子犬は、母親からの移行抗体がある生後60日齢を過ぎると、伝染病などの感染症にかかる危険性が高くなっていきます。
その時期に合わせた生後6-8週頃からワクチン接種を始めると、ワクチンによって抗体が作られ免疫を獲得することでそのリスクを回避できるでしょう。
子犬の場合はワクチン接種を2〜3回することで、しっかりと抗体が作られるようになります。成犬になってからは、年1回の追加接種が必要とされています。
生後3ヶ月齢
わんちゃんにとって、心の成長にも重要な社会化期が終わる時期になります。体がどんどん大きくなって、成長が顕著になっていく頃です。
成長に必要な栄養を摂取することが重要な時期なので、食事の量や回数には注意をしてください。栄養バランスに注意し、不足・過多にならないようにしましょう。
この時期は、家庭内でのしつけトレーニングを本格的に始めるのに適している時期です。
トイレトレーニングやマナートレーニングに加え、ハミガキにも取り組んでいきましょう。
グループ病院の新習志野どうぶつ病院では、しつけの専門スタッフが子犬のしつけ相談を行っていますので、ぜひご利用ください。
生後4〜5ヶ月齢
当院では、追加の混合ワクチン接種から1ヶ月後に狂犬病予防接種を行います。
生後91日以降のわんちゃんは、自治体への登録と年1回の狂犬病予防接種が法律で義務付けられています。
また乳歯から永久歯への生え変わりが始まる時期です。歯の交換期には、歯の違和感からおもちゃや家具などをかじる傾向が強くなります。
飼い主様は、子犬の口腔内の変化に注意を払い、適切なおもちゃを与えたり、定期的な歯磨きを習慣づけたりすることをお勧めします。
性成熟が近づいてくるため、避妊・去勢手術についてもご相談を始める頃となります。
生後6〜7ヶ月齢
避妊手術・去勢手術の適期です。この手術は、望まない妊娠を防ぐだけでなく、将来の健康リスクを軽減するためにも重要です。
手術を受けた後は、必要となるカロリーが減少しますので、肥満になってしまわないよう食事の見直しが必要です。
もしこの時期になっても乳歯がしっかりと残ってしまっているようでしたら、避妊・去勢手術で麻酔が効いている時に、一緒に抜歯することをお勧めします。
避妊・去勢手術は事前予約制となりますので、診察時にご予約ください。
子犬の病気
犬は好奇心旺盛で体が未発達なので、予期せぬ事故や病気に遭うリスクがあります。
子犬の病気について、よく見られる症状を項目別にご説明いたします。
- 下痢
- 下痢の原因は、単なる食あたりや消化不良から、ウイルス感染、寄生虫感染、重篤な消化器疾患まで多岐にわたります。
子犬は体力や免疫力が十分でないため、下痢が続くと急速な脱水症状を引き起こし、生命に関わる危険性もあります。
下痢症状が頻繁に見られたら、速やかに獣医師の診察を受けることが大切です。 - 嘔吐
- 未発達な消化器官を持つ子犬は、食事の変化や環境ストレスに敏感に反応します。そのため、子犬が嘔吐するのは、決して珍しいことではありません。
ただし、頻繁に嘔吐したり、元気がなかったりする場合は、病気のサインかもしれません。
嘔吐の原因には、消化不良、食物アレルギー、消化器系の病気、寄生虫感染、ウイルス感染などが考えられます。繰り返し嘔吐したり、下痢も伴ったりする場合は、迅速に当院までご相談ください。 - 異物誤飲・誤食
- 好奇心旺盛な子犬は、あらゆるものを口に入れてしまう傾向があります。小さなおもちゃ、石、植物の一部など、体内に入ると危険な異物を飲み込んでしまうことがあるのです。異物が消化管内で詰まりを起こすと、おなかの痛みや嘔吐、食欲不振などの症状が現れます。
異物の種類や大きさ、飲み込んでからの時間によって、適切な処置法が異なります。
もし、子犬が異物を飲み込んだことに気づいたら、すぐに獣医師に相談しましょう。 - 感染症
- 子犬を感染症から守るためには、ワクチンの接種が有効です。
ウイルス性疾患や細菌感染症は、発熱、嘔吐、下痢、咳など多彩な症状を引き起こし、時に命に関わる危険性もあります。
混合ワクチンは、伝染性と致死率の高い感染症から子犬を守るために重要です。子犬の成長段階に合わせて、適切なスケジュールでワクチン接種を行いましょう。 - 骨折・脱臼
- 子犬の骨格は未発達のため、不意な衝撃で骨折や脱臼を起こしやすい傾向にあります。
膝や椅子から硬い床に飛び降りたり、フローリングの床で滑ってしまったりして骨折することもあります。
骨折・脱臼が疑われる症状として代表的なのは、患部の腫れや変形、跛行(足を引きずる)、触った際に痛がるなどです。
子犬の動きに違和感があったり、激しく落下や激突をした場合は、必ず当院で受診することをお勧めします。 - 低血糖
- 離乳できていない子犬は、長い時間母乳を飲んでいないと、低血糖症を引き起こす危険があります。
また、離乳していても空腹時間が長く続いたり、激しい嘔吐や下痢を伴う場合、低血糖症になる危険性があります。
症状として代表的なのが、虚脱感、震え、痙攣、意識消失などです。最悪の場合は死に至ることもあるため、注意が必要です。食欲や体調の変化に細心の注意を払いましょう。
子犬の場合、一日の食事は少なくても3~4回はあげるようにして、もし食欲不振や嘔吐・下痢の症状がある場合は、できるだけ早くご来院ください。
「子猫」を新しく迎え入れたら
まずは環境の変化に慣れてもらう
子猫はかわいいので、ついついたくさんかまってあげたくなりますが、猫はよく寝る動物ですので、かまいすぎはよくありません。
まずは環境に慣れさせることを第一に考えてあげましょう。
お迎えしてから1週間を目安にして、健康診断にいらしてください。
この時期は、お迎えによる環境の変化で体調を崩しやすい時期となります。
下記の注意点を参考に、注意深く様子を見てあげてください。もし、様子がおかしい時は早めにご相談ください。
- 皮膚や耳を掻いていないか
- 食欲はあるか、ぐったりしていないか
- 問題なく排泄できているか
- 嘔吐症状はないか
子猫を上手に育てるコツ
室内飼い
子猫を飼う際には、完全室内飼育がおすすめです。
猫エイズや猫白血病ウイルスなどの感染症や、交通事故などのリスクを避けることができます。
ごはん
必ず「総合栄養食」のキャットフードをあげるようにしてください。
ドライ(カリカリ)とウェット(缶)については、それぞれに特徴があるため、一概にどちらが良い悪いということはできません。
通常、子猫は食べ過ぎになることが少ないですが、食欲や体型を見ながら、適量を心がけてください。肥満は将来の健康リスクにつながるため、注意が必要です。
トイレ
猫はもともときれい好きな動物で、トイレの場所を覚えるのが得意です。通常トイレのしつけは必要ありません。トイレの設置に関しては、以下のポイントに注意して整えてあげましょう。
- トイレは子猫がストレスを感じない、落ち着ける場所に設置する
- トイレの大きさは体長×1.5、トイレ砂はより小粒を好むようです
- トイレの数は、子猫の数より1つ多く用意するのが基本です(1匹なら2つ、2匹なら3つ)
生活環境
子猫にとって快適な生活環境を整えるには、猫の習性を理解することが大切です。猫は元来、樹上生活に適応した動物であり、平面的な空間だけでは満足できません。
子猫が安心してリラックスできる空間づくりのポイントは、「高さ」と「隠れ家」の確保です。キャットタワーや棚などを設置し、上下運動ができる立体的な環境を用意しましょう。
また、子猫の性格に合わせて、人目につかない隠れられる場所を提供することも重要です。段ボールや専用のベッドなどを活用し、子猫だけの特別なスペースを作ってあげましょう。
動物病院での診察
それぞれの月齢の特徴や、主な診察、予防接種などを紹介します。
生後1〜2ヶ月齢
ペットショップで購入した子は、迎え入れてから1週間くらいを目安に受診しましょう。
保護猫の場合、おかあさん猫がウイルス性疾患や寄生虫病にかかっていると、その子も病気を受け継いでしまっているかもしれません。早い段階できちんと検査や、治療が必要です。もし、風邪のような症状や、下痢をしている場合には、特に早めに受診をしましょう。
初回の受診では、身体検査や便検査をします。ご来院の際には、できるだけ時間が経っていない便を持参してください。
この頃は離乳する時期です。おかあさん猫から譲り受けた免疫が少なくなり、病気にかかり易くなる頃です。ワクチン接種の時期について、早めに獣医師と相談をしましょう。
また、適正な時期にノミやマダニ、フィラリアの予防を行っていきましょう。
3~5ヶ月齢
離乳が進み、食べ物が子猫用のドライフードへと移行する時期です。
乳歯から永久歯への生え変わりに伴い、歯の違和感から様々なものをかじる傾向があるため注意が必要です。
初回の混合ワクチンから1ヶ月を目安に追加の混合ワクチンを接種しましょう。
生後5ヶ月齢以降は、猫エイズ・白血病の検査を検討しましょう。
保護猫の場合、特に検査を推奨します。
生後6〜7ヶ月齢以降
永久歯への生え変わりが終わる時期となります。
この頃から、避妊・去勢手術を受けることが可能になります。
避妊・去勢手術は事前予約制になりますので、生後5〜6ヶ月ごろに健康診断を行ないつつ、避妊・去勢手術時期のご相談をしていただくことをお勧めしています。
手術後は代謝が下がるため、太りやすくなります。肥満は様々な面で健康リスクを増大させますので、くれぐれも体重管理には気をつけましょう。そういったこともあり、当院では月1回の健康診断をおすすめしています。
子猫の病気
新しい家族の一員として迎え入れた子猫は、環境の変化やストレスに敏感です。
子猫の病気について、よくみられる症状を項目別にご説明します。
- 下痢
- 下痢の原因は多岐にわたり、ミルクの温度や濃度の不適切さ、寄生虫感染、ウイルスや細菌による感染症、異物の誤飲、ストレスなどが挙げられます。特に授乳期の子猫では、ミルクの管理が重要です。適切な温度と濃度で与えないと、消化不良から下痢を起こすことがあります。
また、回虫やコクシジウムなどの寄生虫感染、ウイルスや細菌による感染症に罹患した場合も、消化不良から下痢を引き起こすのが特徴です。子猫の日常の様子をよく観察し、下痢が続く場合は速やかに獣医師の診察を受けましょう。 - 嘔吐
- 嘔吐の原因としては、食べ過ぎや消化不良、寄生虫感染、ウイルスや細菌による感染症、異物の誤飲、ストレスなどが考えられます。
特に子猫の嘔吐がみられたら、食べ物の未消化の有無や、普段と違うものを食べていないかなどをチェックすることが大切です。また、嘔吐の頻度や子猫の全身状態にも注意しましょう。
嘔吐が頻繁にみられたり、子猫の元気がなくなったりする場合は、早めに獣医師の診察を受ける必要があります。 - 低血糖
- 低血糖の原因として、下痢や嘔吐などの消化器症状、空腹、体温低下、栄養吸収不良などが考えられます。子猫の低血糖症は、生命に関わる危険な状態です。ぐったりとした様子や痙攣などの症状がみられたら、速やかに動物病院を受診する必要があります。
特に生後間もない子猫は、血糖値を維持する能力が弱いため、わずかな期間の絶食でも低血糖症を引き起こす可能性があります。 - 感染症
- 子猫の呼吸器感染症は、ウイルスや細菌の感染によって引き起こされます。咳や鼻水などの風邪のような症状が特徴的です。猫風邪の代表例として知られているのは、猫カリシウイルス感染症や猫ヘルペスウイルス感染症などです。
これらのウイルスは、感染した猫との接触を介して容易に感染が拡大します。各種感染症を防ぐには、混合ワクチンによる予防接種が重要です。発症を完全に防ぐことは難しいものの、症状を軽減する効果が期待できます。 - 異物誤飲・誤食
- 猫は犬に比べると誤食が少ない傾向にあります。しかし稀に小さなおもちゃなどを口にしてしまうことがあります。
誤飲した異物の摘出が遅れると、腸閉塞や炎症を引き起こし、重症化すると腸に穴が開いてしまう可能性もあります。
異物誤飲・誤食が疑われる場合は、速やかに獣医師の診察を受けることが大切です。 - 下部尿路疾患
- 下部尿路疾患の特徴的な症状は、排尿困難、頻尿、不適切な排尿などです。
原因は様々ですが、尿石症、細菌性膀胱炎、ストレス、環境の変化などが挙げられます。
子猫が頻繁にトイレに出入りしたり、一回の排尿量が少なかったりする場合は、下部尿路疾患を疑い、速やかに獣医師の診察を受けるようにしましょう。