チョコレート中毒
- どんな病気?
私たち人間にとって、チョコレートは身近によくある食べ物のひとつです。
しかし、わんちゃん猫ちゃんがチョコレートを誤飲した場合、チョコレートに含まれるテオブロミンの過剰摂取により中毒を引き起こします。
吸収された成分や量により中毒の程度が異なりますが、場合によっては、けいれんなどの神経症状や死亡例も報告されています。
- 症状
摂取後1-6時間ほどで以下のような症状が現れます。
軽度
・興奮して落ち着きがない
・心臓の鼓動が速い
・嘔吐、下痢などの消化器症状 など
重度
・けいれん
・不整脈
・ぐったり
・過度な興奮状態 など
- 原因
チョコレート中毒の原因はチョコレートに含まれるテオブロミンやカフェインです。
犬は人よりもテオブロミンなどを代謝する速度が遅いため、中毒を引き起こします。
犬では体重1kgあたり約50〜100mgのテオブロミンを摂取すると中毒症状が現れます。一般的なチョコレート100gに含まれるテオブロミンが約250mgなので体重1kgあたり約20gのチョコレートを食べると危険があります。高カカオ製品や個体差もありますので、誤飲には十分気をつけて下さい。
また、チョコレートは脂質も高いため、膵炎を発症することもあります。
- 治療
催吐処置 食べて1-3時間以内は速やかに吐かせます。量が多い場合などは胃洗浄を行うこともあります。
輸液療法やけいれん発作の対症療法
活性炭の投与 など
万が一、誤飲してしまった場合は速やかに動物病院に連絡しましょう。また、誤飲してしまったチョコレートの種類や残りの包装紙などがわかる場合は把握・持参し動物病院に連れて行きましょう。